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□□□ Voices in a Vacuum □□□



豊饒の海

読み終わりました。


三島の豊饒の海シリーズ(全4巻)


というと、知らんと思う人が大半かもなのだけど、一巻目は「春の雪」です。
去年の冬、妻夫木聡・竹内結子主演で映画化(っていうか公開)された作品。

あれ、私は本を読んでから見たので面白さきわまれり、でした。

ウォーターボーイズに出ようがナツイチ宣伝で起用されようがスローダンスに出ようが今まで妻夫木君にはまったく興味がなかった私ですが、松枝清顕役は、ちょっと甘めの顔立ちだったかもしれないけどほぼ完璧であったのではないかと思いました。白いシャツにサスペンダーはいただけないとかそういう意見はあるでしょうが、でも、彼の体現したあの純粋、あの高貴、あの傲慢、あの透徹な美は見事でした。
(なので、妻夫木君を見る際は、松枝清顕役のときの彼を抽出するようにして見ています。)
残念ながら竹内結子は私の中ではそこまではまり役ではなかったけど、でも、綺麗でした。

あの映画を見た人は、切なく儚げな恋愛物語だなあ、あるいは、なんてわけのわからない少年の話なんだ、あるいは、いささか形式ばりすぎやしないか・・・何もそこまで、などの「素敵だった!」か「やや納得いかない」という感想を持ったと思う。
小説だと、もっと主人公の心情や主人公の存在性質が語られているので恋愛以上に個人の精神面が深く読めるのだけど、映画を見る限りでは時間の都合上、ストーリー構成上仕方のないアレンジがやはり加わっていたのでちょっと誇張しすぎな切ない恋愛物語だった。
ともかく、小説を読めば、松枝がどうしてあのような傲慢な振る舞いをするのか、どういう意味をもつのか、がわかります。



・・・と、いうより!
2巻、3巻、と読み進めないのは惜しいので、もし1巻だけ読んだという人がいましたら、全巻読んだらよろしいかと思います。

内容について語りたいのは山々なんだけど未読の人に毒なので、やめます!

でも、ちょっとだけ。。。

「春の雪」では松枝が中心だったのですが、二巻は本多中心に回りだします。

映画の本多(高岡蒼介)は声が高すぎたのがちょっとびっくりしたっていうかちょっといやだったんだけど、でも、本多のキャラ自体は好き。
2巻からの本多ワールドを読んでしまうと1巻の彼のイメージも変わるけど・・・!

映画「春の雪」公式ページ
by girty_haraguchi | 2006-03-21 00:03
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□忘却予防□

by girty_haraguchi
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